ある医者の物語3

お酒に限らず、やりたい放題やって肝硬変や透析になった人は、ラクには死ねないし死ぬまでが長いし、病院にいる時間が長い。

大抵は家族や親類にも縁を切られてお見舞いも来ない。

例えば医者なら、不可逆ゾーンを知ってるから、可逆的な範囲内である程度コントロールできる。

逆に、自分ですぐわかってしまうから、こわくて検査を受けない医者も多いけどね。

でも素人は違う。
何もわからないまま病気になる。
加減もわからない。

だから、もっともだと思う。

それにとらわれて支配されてがんじがらめの人生はつまらないけど、適度を保てる人がいいね。

アルコールや薬物依存から離脱するための施設ってあるけど、苦しそうだね。

山奥の精神病院で一生過ごすようなハイレベルな病気ならいいけど、お酒とか薬物みたいな中途半端は、社会復帰を目指すから苦しそうだ。

煙草は、肺癌、肺気腫、食道癌、胃癌その他の発症率を上げるけど、社会的にはやめなくてもそこまで問題なさそうだ。

けど結局は、酒と煙草と薬物と性と金は、切り離せないのかな。

高校とか大学の学祭でもあったし。

医局で隣の慶應医学部出身の医者が、レイプ事件とか慶應精子バンクとか麻酔科医の麻酔中毒死とか色々、教えてくれる。

でも同じ環境下におかれてもそうなる人とならない人の違いは、なんだろう?

意志の強さだけでは説明できないよね。

やっぱり育った環境なのかな。

すべてを薬物と思っておけば、染まることはないのかな。
その罪悪感の反動はどうなるんだろう。

きっと本当に心が健常な人は、もともとそんなこと気にしないし考えもしないだろう。

私が健常じゃない証拠だ。